プレス・ブリーフィング(報告)

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実施日 : 2015年03月03日

報告(プレス・ブリーフィング):「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)」(2015年3月3日)

投稿日 : 2015年03月05日

DSC01247環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をテーマに、大江博・首席交渉官代理をお招きしてプレス・ブリーフィングを実施しました。中国、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、シンガポール、米国のメディアの記者16名、駐日大使館員19名を含む計36名が参加し、TPP交渉に対する関心の高さが窺えました。

 

 冒頭、大江氏はTPP交渉の現状を説明。ほぼ毎月、米国側との会合を続けていることや、翌週に首席交渉官会合がハワイで開催されることなどに言及しました。続いて、日本が過去に締結してきた15の二国間/多国間経済連携協定とTPPを比較して、「最も大きな違いは、国民の関心の高さにある」と指摘。その理由として、TPPでは農業等の分野でもこれまでにない高いレベルの自由化を求められていることを挙げました。また、TPP交渉は政府の強いリーダーシップの下で行われている上、保秘が求められているため関係業界や国会議員との情報共有を行わずに提案を作成していると説明。更に、韓国や幾つかのASEAN諸国、中国が既にTPP発効後の追加参加に関心を示していることを念頭に、同協定の地政学的領域や重要性は更に拡大し得ると述べました。

 

最後に、大江氏は、「これまで何度も延長されてきたTPP交渉期限だが、この夏こそ本当の期限になる」と述べ、閣僚会合を早期に実現させたいと決意を示しました。質疑応答では、参加記者から、TPP交渉と各国間での個別の経済連携協定交渉が互いに与える影響や、TPP交渉における秘密保持、日本側から特に米国側に要求している内容などに関する質問が寄せられました。

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